Paul's second IRC visit 2005年10月29日

※ ポールのチャットの内容からいくつか抜粋しました(順不同)。文は勝手に脚色しています。すみません

A.ポール、あなたの典型的な一日はどんな感じですか? あなたは撮影をしていない日は会社に行くのですか?それともパジャマのまま自分の家で仕事をするのですか?


A. 典型的な一日ねぇ・・・ふーむ。まず朝起きて〜子供たちを学校に送り出して〜軽くランニングをして〜....大体9時までにはウチの机に向かっているよ。それから脚本書きにとりかかっているかな。または、今僕は、プロデューサーの仕事が忙しくて電話ばっかりしているよ。あとはミーティング。電話して・・・ミーティングして・・・また電話してミーティングして・・・・あー退屈だぁ。僕は仕事の中では"書くこと"と"演技すること"が好きなんだ。でもこの2つをする前に沢山やらなくっちゃならないことがあるんだ。
(ポールは、脚本家、俳優、プロデューサー、監督業、作詞作曲などをこなす大変マルチな人です。彼は今H2OU(ポールが悪徳カナダ首相を演じるドラマの続編)と映画(第一次世界大戦もの)の準備にとりかかっています)

Q.趣味のスケッチの方はどうですか?

A.つまづきながらも楽しんでいるよ。だんだん人を描いていて人に見えるようになってきた。でもね手が苦手なんだ。僕の描く人はみんなロブスターみたいな手になってしまうんだよ。
(ロブスター、いいなぁこの表現!*笑* いつか彼の絵を見てみたいです)

Q.俳優さんたちは自分たちの仕事をどんなふうに見ているのですか?自分の出演した番組なんかを見直すことなどありますか?もしそうだとしたら自分自身とその役と切り離し視聴者の一人として楽しむのですか?

A. 何年も前に撮った作品の中で自分自身を見ることはとっても変な気分だよ。まるで全く違う人を見ているようだ。 いろんな意味で人は変わってきているからね。年をとるとともに人は変わるでしょ。だから自分だけど自分じゃないんだ。だいたいの俳優たちは自分の過去の作品を観ることは好きじゃないと思うよ。
そういえばロバートレッドフォードは二度と自分の作品を観ないそうだ。
それには理由が二つあって、一つはなんて自分はヒドイ俳優だったんだ〜と改めて思うからだということと二つ目は俳優としての終わりある運命を感じるからだそうだ。


Q.あなたはたくさん賞を獲ったけれどその中で一番価値のあるものは何ですか?そして記念の盾/像などはどこに飾ってありますか?

A.おっと・・・・どうかなぁ。僕は脚本家として賞をもらうのが一番嬉しい。だけどこの夏、モンテカルロテレビ祭で主演男優賞を受賞したのはとても光栄あることだと思ったよ。トロフィーや像はみんな集めて僕のオフィスの棚に置いてある。隅っこのほうに隠れている。ホコリ被っちゃっているかも。実はどうしていいかわかんないんだよね。

(ポールもいろいろな賞の記念像の置き場所に困っているようです。(笑) 彼いっぱいもらっていますからね〜。この夏モンテカルロテレビ祭ではH2Oで受賞しました。)

Q.なんかのプロジェクトに関わっているとき本を読んだりしますか?それとも執筆活動をしている間はあえて本を読まないようにしますか?もし読むとしたら仕事とは反対のものを読むのですか- 例えば・・・H2Oを書いている間にはノンフィクションを読むとか・・・それとも単に興味のある本を読むのですか?

A.僕は常に何か本を読んでいるよ。君の言っていることは合っているね。例えばH2Oの執筆活動をしているとき世界経済や資源などとは関係ない本を読むよ。読書パターンは行き当りバッタリなんだ。僕はフィクションが好きだけどほとんど乱読かなぁ。今、FauksのHuman Traces"を読んでいる。そして先日 Doctorowのs "The March"を読み終えたばかりだ。とても素晴らしい本だったよ。
(ポール読書家ですね〜。Fauks? Doctorow?誰やそれ状態→自分)


Q.再びストラットフォード(舞台)に立つ予定はありますか?

A多分あると思うよ。でもすぐじゃない。2、3年してからかなぁ。

(ストラッドフォードとはカナダトロントから車で2時間の町全体がシェークスピア劇場みたいな場所です。ポールはそこで2000年ハムレットを6ヶ月間演じ大盛況でした。)

Q.Slings and Arrowsを見て、あなたとマーサ夫人はマクベスを演じるのにピッタリだと思いました。マクベスを演じる可能性はありますか?できればイギリスで見たいです。あなたはイギリスに沢山のファンがいます。

A. マクベスを演じることを考えたことはあるよ。何回かトロントやストラッドフォードで演じることを誘われた。でも問題がある。僕、マクベスって人が嫌いなんだよ。彼は演じる価値がある悲劇のヒーローとは思わない。僕はリチャード三世について話しているよ。そっちのほうがもっと楽しいと思う。リチャード三世はすごく魅力的なキャラだからね。イギリスで演じてみたいと思うよ。誰かに呼ばれたら行っちゃうなぁ。
(おっとポール、マクベス嫌いですか。小山さんのマクベスを一度見れば見解が変わるんじゃないかなぁ。小山さんのマクベスは本当に素晴らしかったです。)

Qご両親は元気ですか?パパは健康状態があまり良くなさそうだったけど大丈夫ですか?

A 君たちは僕より僕の両親について詳しいみたいだね。もしパパが病気なら、先日話したとき彼は僕に言わないでいたようだ。でもね彼、元気だって言っていたよ。僕たち家族はバッドランド牧場へクリスマスに行くんだ。とっても楽しみだよ〜。ママは本を書き終えて出版を待つばかりみたいだ。彼ら二人とも元気そうだよ。
(ポールパパ、ポールがハムレットを演じていたときちょっと病気だったらしいです。でも今は元気みたいです。バッドランド牧場とはポールパパの持っている牧場。カナダのカルガリーにある平原地帯です。恐竜の化石が有名な場所です。ポールママは考古学者で恐竜についての本をいくつも出版しています。なんてアカデミックな家族なんでしょうねぇ。)


Q. Passchendaeleについていいニュースはありますか?

A. うん、あるよ。状況は上向きだ。カナダ政府からのバックアップをもらったし。制作発表を11月8日にカルガリーで行うよ。まだ資金不足だけどだいぶ集まってきた。来年の春には撮影を開始したいと思うんだ。
(Passchendaeleとはポールの長年の夢、第一世界大戦の映画の題名です。ポールおじいちゃんの実話を元にしたストーリーだとか。)


Q Passchendaeleはイギリスで撮影する予定があると聞きましたがどうですか?もしそうならエキストラを募集しますか?

A. 当初はイギリス/カナダの共同制作の予定だったんだけどねちょっとそれが難しくなったんだ。今の時点では、全部アルバータ州(カナダ)で撮影する予定だ。だからイギリスに行くことは考えていない。でも沢山のエキストラが必要なんだ。君たちエキストラとしてカナダに来てくれたら大歓迎だよ!


Q 2年前に質問したときアメリカ移住もありえると言っていましたね。でも当時はまだカナダに望みを持っていました。まだそう思っていますか?またロサンゼルスから声はかかっていますか?
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A.僕は幸運なことに、ここカナダで僕がやりたいことがやれる立場にある。苦労はしているけどね。でもまだ可能性はある。状況が変わったら移住もありえるね。ロサンゼルスには行かないだろうな。正直いって嫌いなんだ。だからあるとしたらロンドンかな。

(カナダのテレビ/映画業界は今どん底にあるそうです。アメリカのドラマ/映画が優勢で芸能界も大変そう。ポールはカナダの放送業界が上向きになるようにいろいろキャンペーンをしています。)

Q 長女ハンナはまだ女優になりたいと思っているのですか?そして長男のジャックも演劇に興味があるのですか?

A.ハンナはまだ女優になるのに興味があるようだ。映画スターになるのに興味を持っているようだけど、最近はそれがあまり重要なことではないと思い始めているみたい。ジャックはまだ何とも言っていないみたい。


Q 作曲活動はまだしていますか? デビッド・キーリーと新しいCDをいつか出す予定はありますか?

A.デビッドと僕はずっとそのことを話しているよ。2、3新しい曲も書いたよ。でも今僕はすごく忙しいんだ。だから時間が無いんだよ。新しいCDは出したいと思っているんだけどねぇ・・・まだいつかはわからない。
(デビッド・キーリーはポールの大親友。今まで2枚のCDを出しています。どれもとってもいい曲でファンに大人気です。)

Q 私はH2Oの下調べのすごさに驚きました。 執筆の過程でどんなリサーチをしたか教えてくれますか?

A.リサーチはとっても長い期間したよ。でも僕たちには沢山の専門家がいたんだ。(カナダのスパイエージェンシー、環境問題の専門家、トロント大学の学者など) 彼らのアイデアを纏めるのはとっても楽しい。豊富で面白い知識がたくさんあってどれをはしょるかが大変だった。
(H2Oの素晴らしく緻密な脚本の裏には数々の専門家のバックアップがあったんですね〜)
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他、印象に残った質問は10月30日のブログに載せています。 こちら

※訳は間違いだらけかもしれません。訂正してくださると嬉しいです。


Gemini Awardより↑
まだまだ若くてかわいいです(笑)
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