I Coulda been a Defendant (writer: Jeff King )

 このエピの見所はずばり 「雨に濡れる」ディーフでしょう。(笑) びしょ濡れになりながらも大ヒーローです。(笑)
では、ディーフは置いといて・・このエピは兄弟と正義を描いた感動作です。また記念すべきイレーン、警察学校卒業!Yay!
シーズン1/2色が強いこの作品ですが、泥だらけになって格闘する成長したフレイザーの一面が覗けます。またミランダ警告に苦労するレイに大爆!

Episode Guide

ある男性が子供を交通事故から救った。たまたま居合わせたTVレポーターが彼の善行をニュースで放送しようとすると、そのヒーローはいつの間にか消えた。フレイザーの追跡により、レポーター達がヒーローのアパートを訪ねると彼は逃げ出した。やがてカメラクルーが追いついたとき、彼は銃を隠し持っていて、レイに取り押さえられてしまう。その後、その男性ブルースは証人保護プログラムの管理下にいる人物であると判明する。今や彼はテレビで放送されてしまったため命が危うくなってしまったのだ。それを知ったブルースの兄(司法省に勤めるキャリア)ケビンが彼を引き取りにくる。そのとき見知らぬスナイパーたちの銃撃に会う。レイがなんとかブルースを救い出し、フレイザーと共にかくまう。フレイザーは情報が漏れるのを恐れ僻地をケビンとブルースの待ち合わせ場所に設定する。そこで実は昔起きた強盗の主犯格であったケビンがブルースに銃を突きつけ、銃撃戦になる。一時、劣勢だったフレイザーたちだが、近くにいたポリスアカデミーの応援により無事事件を解決する。 
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このエピの題名は映画「波止場"On the Waterfront," 」の中での主役マーロン・ブランドのセリフから来ているようです。
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Character Sketch

ディーフェンベーカー
*馬の折り紙を折ってもらってうれしい。 ニコニコした顔がすんごくかわいいんですぅ〜。
*雨の中でも活躍 ウチの犬はダメなんですよ・・・濡れるの。でもディーフはえらい!
*人を見る目がある。
ディーフは最初からブルースが悪い人ではないと見抜いていましたね。

☆フレイザー
*捨ててあるガムを舐める。   チャロさんも仰っていましたが、レイKのほうがレイVよりリアクションが地味です。しかし、それだけによけい嫌そう。(笑)
*昔Innusiqという兄弟のような大親友がいた。   これは初耳です。親友はレイVだけだと思っていましたよ、てっきり。
*幼い頃、ボーイスカウトに入っていた。       髪の短い女の子とInnusiqと3人の小さな隊。これを語るシーンが大好きです。
*ハンガーから金属の金具をやすやすとる。  これってすごい力です。私、家でやったんですよ。(笑) どうあがいても取れない〜。

☆レイ
ミランダを覚えられない    フレイザーにいつも助けてもらっている。
*取調べ中ナゼかフレイザーにウィンク    ガラス越のフレイザーに悩殺ウィンクを飛ばします。はて?何のため???
*平たいところに寝るのが苦手    キャンプなど苦手そうなのに何で寝袋を持っているの?
*エンパイヤステートビルディングのパズルを持っている ブルースがこさえてしまうのを見て「俺だって出来らー。やらないだけさ。」と勝気。


Quote

 気になるシーンの引用です。     

Welsh [on phone]: Yes, sir, yes, sir. . . [covers mouthpiece]. . . Three bags full, sir. . . [resumes conversation]. . . Oh, yes, sir, we'll cooperate fully. . . Well, sir, I wasn't aware they were in the building. . . Yes, sir, I'll take care of it.


ウエルシュ警部補が歌っているのは「めぇ、めぇ、黒い羊さん」(日本ではキラキラ星のメロディーです。 )こちらがその童謡の歌詞。メロディーはこちら。ほんと笑えます〜。
電話口のウェルシュ警部補

イエス サー、イエス サー(受話器に手を当てて)まるまる3袋ございます
(再び会話開始) イエス サー 協力します。サー 彼らがビル内にいるなんて知りませんでしたよ。何とかします。」

大爆笑のシーンです。ウェルシュ警部補がこんなジョークを飛ばすとは!!

イエスサー イエスサーのあと、Three bags fullはある童謡の歌詞なんです。うんざりする小言を適当にあしらう意味でしょうか。

Fraser: You mind if I try?

ここの一連の会話。
フレイザーのハスキーなひそひそ声にやられました〜。目線もいいよぉ〜。唇もかわいいよぉ〜。


フレイザーとブルース 取調室

F「ちょっと僕もやってみてもいいかな?」

ブルースの目線になって優しく語るフレイザーが素敵です。取調べがレイKと対照的。無理に聞き出そうとは決してしないんです。フレイザーの親身な態度にブルースが心を開いたのを感じました。


Kevin: If you keep getting in my way, I'll hit you with obstruction charges so hard it'll kill your entire family!

シーズン3のフレイザーは時々Pilotのフレイザーと似ていると言われますが、このシーンはPilotでカリブの死体を政治家の机の上にドドーンと置いた行為を思い出します。

この車のシーン、フラニーの積極的なアタックが笑えました。


ブルースをかくまうフレイザーへのケビンの電話

ケビン「もし、お前が俺の邪魔をし続けるんだったらな、妨害で起訴してやるそしておまえの全家族を殺すぞ。」
フレイザー(電話をいきなり切る)

ひゃあーフレイザーがこんなに怒るなんて驚き。ちょっとアウトキャラですよね。でもフレイザーの家族はみんな死んでしまっているのでフレイザーの怒りの琴線に触れてしまったのかもしれません。怒らすと怖いぜフレイザー。


Bruce: A girl? A girl was in boy scouts?
Fraser: Well, you know, you can't really have a troop with only two boys, and she had very short hair, so -
Ray: I got short hair.
Fraser: Well, we're lucky. We have a troop.

このシーンの前、「ターンブルはダンボールに住んでいるのかよ?」というレイKの問いに「とてもいいダンボールにさ。」のフレイザーのジョークにもベックリ。


隠れ先のターンブルが住もうとしたアパート

ブルース「女の子が?女の子もボーイスカウトに入っていたのかい?」

フレイザー「ああ、二人じゃ隊を組めないだろ。そして彼女(イヌサックの妹)はとても短い髪だったからね。」
レイ「俺、ショートヘアだったぜ。」
 だからなんだ?→レイK?
フレイザー「ようし!僕達はラッキーだ。僕達はボーイスカウトの隊だね。」

レイK,ブルースとフレイザーがボーイスカウトの共通の経験を話しているのに仲間に入れてもらいたがっています。このエピ、フレイザーとレイKのコンビをすごく感じるんですよね。ずっと前からパートナー同士みたいです。



Fraser: Bruce, I think that Kevin has been lying to you, and I think he's very worried that someone might tell.
Bruce: Tell what?
Fraser: That the robbery was his idea.
Bruce: No. It was mine. It was my plan.


ケビンが強盗のヘッドだとわかったのは?
*レイKの He can't tie in his shoes.のセリフでピンと来た。
*スナイパーは強盗組の誰でもない。
*空港へは電話はかけていなかった。

それでも、フレイザーはブルースとケビンを会わせる決意をしました。
ドキドキ・・・。


クロゼットから木製ハンガーを取り出してブルースに与えるシーン

フレイザー  「
ブルース ケビンは君にずっとウソをつき続けていたんだ。そしてそれを君が漏らすのを恐れているんだよ。」
ブルース「漏らす?何を?」

フレイザー  「強盗は彼のアイデアなんだろ?」
ブルース「いや、それは僕のだ。僕のプランだ。」

このブーメランの例えがわかりにくいですよね。フレイザーはブーメランで一体何を言おうとしていたのか・・・
ケビンのあげた木製ハンガーをずっとブーメランだと思い続けていたブルース。
ケビンが恐れていたのは、ブルースがブーメランを取られてしまうことではなく、ブルースが奪われてしまったためにそれが「ブーメランではなくて木のハンガー」だということがバレてしまうからです。
よってこのことからフレイザーはケビンは今もウソをつき続け、それがブルースからバレてしまうのを恐れていると指摘したのです。


Director: Very good. All right, now. What do we do after we control the suspect?

Ray: Uh. . . kick 'im in the head?

爆笑! これでレイKのファンになりました〜
銃撃戦中、容疑者を捕らえたレイ

指導官  「ようし、いいです。ではいいいですか。容疑者を捕らえたら我々は何をすべきですか?

レイ「え・・・(汗)っと。頭、蹴っ飛ばすんだっけ?」

Trivia

コワルスキのロボット走りのマネ
フレイザーの善行にしびれを切らせて早く走れ〜と手をバタバタさせるシーンがあります。これオープニングにも出てきますね。しかし後ろのビルの番号が違うんです。100と001。こちらオープニングの方が逆焼きにしたようです。(写真のネガでよくやるように)Momさんご指摘ありがとうございます!Elyseさんのところでもそう書いてありました。

ブルースがアパートで読んでいた本
Thomas Wolfeの "You can't go home again" 内容は成功した主人公が田舎町に「錦を飾りに」帰郷するが、彼を待っていたのは偏見に満ちた人々だった--- 人生においても、国の歴史においても「汝は故郷に帰れず」の瞬間があり、過去と決別して前進しなくてはならない。---というもの。なんかブルースの未来を映しているような内容です。

イレーン卒業

イレーンがDSをこのエピを最後に去ります。カトリーヌ・ブルヒアがロサンゼルスに女優として移住するためです。イレーンはシビリアンエイドから警官になったわけですが、実際はこういうことはありえないそうです。警官になるにはフルタイムのポリスアカデミーで学ぶ必要があるからです。

レイKの運転する車
出ましたRCW139のプレートです。シルバーのダッジイントレピッドでアメリカではよく見かける車です。

Fraser: A-ke-la we'll do our best. We'll dyb-dyb-dyb. . . Bruce: We'll dob-dob-dob. .
これはボーイスカウトの歌みたいです。 dybは do your best で dob は do our bestの略です。

何でケヴィンはフレイザーたちの前でブルースを撃とうしたの?
ブルースのせいで、キャリアを失うことを恐れているケヴィン。 警官の面前で発砲したらそれこそ台無しですよねぇ。
でよく考えたら、殺すつもりはここでは無かったのかも。単に銃をつきつけて車に乗せるためじゃないかしら。とにかくブルースを放置していたら心配ですからね。それでどうしてもケビンがブルースを連れて行くために、ケビンがそういう行動に出るとフレイザーが読んでいて、ディーフに命令したのではないかなぁ?

cavalry(騎兵隊)の発音を間違えた ウェルシュ警部補
ポリスアカデミーの応援が来たとき "Hey, cavalry's comin'. It's just like the movies"と言いますが、彼の発音はcalvary(受難)になっています。よってハテ?と思ったファンの方が多いです。トランスクリプトもそうなっていますね。いやあネィティブの方ってすごい。私全然違いがわかりませんでしたわ。

銃撃戦中にかかっている曲
"Brothers In Arms" 歌詞とぴったりだそうです。最後歌詞にあわせてブルースが武器を持っています。DSの中でも人気のある曲で、このエピはファンの間では別名、Brothers in Armsと呼ばれています。ちなみにこの曲はDSに使われている曲のなかで唯一カナディアンミュージシャンではないです。

ラストシーン フレイザーの左胸ポケットのボタンがはずれているそのわけは?
ポール、時々煙草を赤のサージの胸ポケットに入れているんです。このシーンは煙草を一服吸った後だからだそうです。
このロケ地にいたエリスさんに教えていただきました。あーフレイザーがプカプカ喫煙している姿は目に浮かばん〜。(-_-;)

とっても勝手な感想


このエピはシーズン1/2派にも支持される評価が高いエピです〜。見た後に心にじ〜んとくるものがあるんです。
テーマが兄弟でありその裏切りを描いた切ないエピでありながらもディーフの朗らかさでホッとします。
弱いものの立場にたって包み込む優しさのフレイザーに惹かれるわ〜。それをサポートするレイもナイス。
二人の粋がピッタリなんです。

今回うまいなぁと思ったのがブルース役の俳優さん。彼はジェミニアワードで助演賞を獲得しましたがほんとそう。おびえている様子、そして最初から悪い人には見えないのをよく演じています。また自閉症独特の雰囲気もナイスでした。
彼の演技でこのエピが数倍も質の高いものになったような気がします。

イレーンの卒業〜しくしく。 でもキャラがよりポジティブに夢のある去り方をするのがいいですね。ポールの心使いを感じます。そしてフラニーが後を継ぎ嬉しかったです。 彼女が27分署に入ることで去ったベッキオの面影ががいつまでもドラマの中に残されている感じがしますから。

ちょっと違うなぁと思ったのがフレイザーの態度。 ケビンは司法省のおエラ方です。なのに、フレイザーは腕を組んで話を聞いているんです。ちょっとびっくり。シーズン1FBIアレックスカーターさんへの接し方のほうがよっぽど敬意を払ってましたね。

このエピはベッキオが演じることを前提に書かれたそうです。寝袋で格闘する姿やスナイパーに狙われたシーンなどベッキオでも見てみたかったなぁ・・・とにかく、ああやっぱりDS!と思える素晴らしいエピでした。

*その他 印象に残ったシーン*

フレイザーのお決まり文句 I came to Chicago〜を 警部補、レイがリレーで話すシーン。レイ・・・stick around て言うし。(爆)

寝袋で奮闘するレイ、息が切れています。(^^)

警部補の銃を撃つ姿。初めて見ました〜。おおおっ貫禄!

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(注:このエピガイは間違いを含んでいる可能性がすんごーーくあります。ご指摘くださるととっても有難いです。)
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