Chinatown    チャイナタウンに日が暮れて」の最後の続きから
「もんじゃ焼き編」
今度は日本語バージョン。(小山さんと阿藤さんの声のイメージで・す・・)

 チャイナタウンではマフィアのウォンが勢力拡大を図っていた。それに反対運動をしているレストラン経営者リーの息子がある日誘拐されてしまう。  

レイとフレイザーの独自の捜査が実り、無事事件は解決した。見事犯人を捕らえた二人は腹ごなしにチャイニーズでも食べに行こうとするが・・・・。
Ray 角を曲がったところに上手い店を知っているんだ。
    
と言って目当ての店に二人は向かった。すると残念なことに今日は定休日だった。
       
Ray おい、なんだよ、今日は休みかよ。
   
と言ってから周りを見回す。すると「もんじゃ焼き」の看板が目にとまった。
   
Ray  おい、この店どう思う?フレイザー。
Fraser あまり見慣れないな。中華料理かい?
Ray    まーそんなとこかな。
Fraser レイ、そうとはいえないな。日本料理かもしれない。
Ray  ごちゃごちゃ言うなよ。俺、腹減ってんだよ。ついてこい、いくぞ。
       
ハラペコなレイはもう何でもいいから・・・という表情で店の中に入っていった。
まるっきり下町お好み焼き風の店内に二人は一瞬絶句、そして鉄板のあるテーブルに通された。
       
店員 ご注文何にします?
Ray メニューもらってないんだから頼めねーよ。
店員 うちメニュー無いっすよ。壁に貼ってある紙見てくれる?
   
壁には「明太子もんじゃ」「もち入りもんじゃ」「ミックスもんじゃ」「海老もんじゃ」といろいろ書いてある。
   
Fraser 壁か、考えたな。  (フレイザー変なところで納得する)
Ray  信じられねーよ。全部漢字かなんかで書いてあるよ。
Fraser …・・
   
店員注文を聞きに来る
Ray  決められないぜ。まるでギリシャ語のように訳わかんないよ。
Fraser レイ、それを言うなら日本語だ。
Ray うっせーな。例えだよ、例え。        レイ困り果てて絶句してしまう。
   
数秒後フレイザー ゆっくりとオーダーし始める。
     
Fraser BUTA MONJYA  MOCHIIRIMONJYA  MIX MONJYA 以上
店員、注文の確認をとってから立ち去る。レイ、驚いた表情でフレイザーを見つめる。
Ray  驚いたなぁ、お前日本語喋れるのか? どこでいったい習ったんだ?
Fraser イヌビック図書館。祖母が日本の本が好きでね。8歳のときよく読んで聞かせてくれたんだ。.
   
数分後、店員が注文のもんじゃのタネをアルミのカップに入れて持ってくる。そして忙しそうに置いて立ち去る。
   
Ray   おい、ちょっと待て、これ食いもんかよ!マジで。離乳食みたいだ。こんなの食べれるかよ。
Fraser レイ、どうもここは自分たちで料理するシステムのようだ。(フレイザー周りを見回して分析する
Ray 自分でか?
俺たち客だぞ。なんで料理しなくっちゃならないんだよ。
Fraser ルールなんだ。仕方が無い。従おう。.
Ray わかったよ。俺に任せろ。
レイが豚もんじゃのカップをとりそのまま鉄板に流し込む。
Fraser レイレイレイ。それは賢いやり方とは言えないな。
Fraser 続ける前に、結果を考えないと。 (とフレイザーやたら理屈っぽい)
      
キャベツ、具はダシと別になって混ざらない。ヘドロのような物体が鉄板の上に流れる
       
Ray ぎゃー。汚ねーよ。ますます食いもんじゃなくなる。もうたくさんだ。.
Fraser レイ?今度は僕がいいかい?  フレイザー、ミックスもんじゃのカップを指差す。
         
Ray 勝手にしろ。
フレイザー、まず目をつぶり、右手を突き上げ人差し指を掲げる
Ray おい風向き見て何するんだ。この化け物料理と関係あるのかよ?
Fraser 空調システムを確かめているんだ。
Fraser 我々の煙が他のお客さんを悩ますわけにはいかないからね。
Fraser 一秒待って礼儀正しくさ。 
    
フレイザー、まずキャベツ豚バラ肉と切りイカを軽く炒め、次に残りの具を入れて炒める
キャベツがしんなりしたら、ドーナツ型の土手を作リはじめる。
           
Ray なんだよコレ?城砦でも作ってんの?
Fraser そんなものだ。砦を作れば液体が流れ出すのが防げるからね。.
Fraser 僕が子供の頃、父が料理についてあることを教えてくれた。二つあったが一つは忘れた。
重要なのは肉から炒め、その後に野菜を炒めるということだ。.
Ray もう一つは何だったんだよ?
Fraser 下着にサイフを紐でしばっておくってことだったかな。
    
フレイザーなんとかもんじゃを作る。
Ray おい、もう作り終えたか?
Fraser ああ、そのようだ。レイ。
レイできあがったもんじゃ焼きを見て嘆く
       
Ray 今だかつて、こんな変な料理見たこと無いよ。
Fraser 見た目で判断してはいけないよ。レイ。
もんじゃ焼きの生地が少し焦げてきたので二人食べ始める。
     
Ray おっ!なかなかいけるよ、フレイザー。でも味がちょっと淡白だ。うーん一量も足りないな。.
フレイザーポケットから何かを取り出してもんじゃの中にちぎって入れる。
     
Ray おい、なんだよソレ?
Fraser 干し肉だ。これ胃の中で膨らむんだ。それでまだ足りなかったら水を飲むといいよ。
店員 ちょっとお客さん困るんだよね。ウチは持ち込みお断り。トッピングが欲しかったら言って。はい紅しょうがサービス。
Fraser Thank you kindly. フレイザーしょうがをもらって嬉しそう
       
   3個目のもんじゃを焼こうとした瞬間、突然、鉄板がビーという音をたてて電源が落ちた(こーゆー言い方するのかな(~_~;))
   
Ray  なんだ なんだ
店員 すみませんね。お客さん鉄板壊れちゃったみたいです。余熱で食べてくれる?
Ray マジかよ
   諦めて、続きを余熱で焼こうとするといきなり店内が真っ暗になる。  
     
Ray おい、今度は何だよ?
     
店員 すみませーん。ブレイカー落ちちゃったみたいです。ちょっと待っててね〜
   店内ブーイングの嵐。暗闇の中じゅーじゅーもんじゃの焼ける音が各テーブルから聞こえる。
       
Ray フレイザー、おまえまさかのためになんか持ってそうじゃないか。
Fraser 停電のためにかい。ああ。.フレイザー何故かローソクを持っている。ポケットから何本か取り出す。
Ray 相変わらず用意のいいやつだなぁ。
   店内、ローソクの火が灯りなにやら怪しい雰囲気。いたるところからじゅーじゅー聞こえてなお怪しい。
  
   二人、食べ終わり、清算のレジへ。するとレジも壊れていた。店を出ようとすると自動ドアも壊れていた。
  
     
Ray 俺が今まで食べた中で一番しょーもない店だったよ。
フレイザー振り返って店の看板を見上げる。
Fraser 日本料理 ムスタフィ さん…・・


THE END

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