North  「さんざんなバカンス」第28話 (writer:Jeff King Director: Richard J. Lewis )
 このエピの見所はずばり 「レイにおねだりするディーフ」でしょう。(笑) ディーフィー、甘えん坊です。
では、ディーフは置いといて・・・楽しいはずのバカンスがひょんなことからハイジャック追いのサバイバルツアーになってしまった二人。
フレイザーが頭を打ってどんどん悪い状態になっていく中、自然には全く疎いレイがどうやってこの困難を切り抜けるかが見所です。
めずらしく街中を飛び出したエピ、カナダの壮大な景色も満喫できます。

Episode Guide

フレイザーとレイはフレイザーパパの山小屋を修築するためにカナダ極北へバカンスにでかけることにした。カナダ地方飛行場から二人は空路旅立ったがどうもパイロットの様子がおかしい。実は飛行機は脱走犯にハイジャックされてしまったのだ。パラシュートで逃げた脱走犯のあとなんとかフレイザーの操縦で森の中に不時着するもフレイザーは頭を打って眼も見えなくなり頭も少しヘンになってしまう。また足も動かなくなり、レイはそんな彼を背負って山の中犯人を追いさまようことになる。レイは必死に自然に立ち向かい最後は自分の手で原始的な武器で犯人をしとめることができた。

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このエピ「North」はカナダ極北へ向かうということでつけられた題名です。
最初のシーンの飛行場はオンタリオ州「North Bay」という飛行場です。    (トロントから北へ250KM)
犯人を護送するシーンでカナダオンタリオ州警察の制服が出てきましたね〜。


また副題が「I never camped with my father.パパと一緒のキャンプはしなかった」です。
レイが子供の頃パパとキャンプに行きたかった話をしますが、こんな形で実現するとは・・・(笑)


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Character Sketch

ディーフェンベーカー pictures
*フレイザーの「行っちゃうよ〜置いてくぞ〜」の呼びかけに耳が聞こえないのに反応 
*飛行機の中でレイにおやつをおねだり  甘えた声と表情がキュート〜 ディフィーそれでも狼かいな?
*ディーフ、ピーナッツをちゃっかりキープ
*月を見て思わず「わぉーーーーん」と遠吠え

☆フレイザー  pictures
自然に対してかなり自信がある 目が見えなくても臭いや感じで草木の種類を当ててしまう     
頭を打って危ない人になっていく レイに対してちょっとわがままになる
*騎馬警官のモットーは正義だと信じている     
*子供の頃父に火の起こし方を習う
*イヌイットの武器に詳しい
*思ったよりお尻が大きい      (→余計ですねコレ ^^;)

☆レイ  pictures
子供の頃、父とキャンプに行く約束をしていた
*父に人の見分け方を教わる
*友達思いでとっても優しい
*自然が結構好きになってくる
*思ったより力持ち
*タイミングの悪い告白
 犯人との銃撃戦の最中「実は父とはキャンプしていない」なんて告白するんですもの〜何でこんな時に?爆笑ですわ。
Quote

 気になるシーンの引用です。     (4つ)


Fraser: Well being lost is usually accompanied by a feeling of panic, Ray.
Ray: Are you saying I'm panicking?
Fraser: On the contrary. You see Ray, people who are lost, panic. They walk aimlessly in the woods very often in circles until eventually well they die, either from starvation or from lack of water. Now we by comparison, we have remained calm. Now you see this is the secret to surviving in the woods, remaining-- Ray I smell something. I smell fuel. Burnt plastic...metal.. what is it?
Ray: It's a plane crash.
Fraser: My God, Ray another plane crash, what are the odds?
Ray: It's our plane crash, you moron we've been going around in circles this whole
レイとフレイザー歩き回った挙句もとの飛行機墜落場所に戻る

フレイザー  「迷ったという言葉にはパニックが伴う。」 
レイ      「俺たちはパニクっていると?」 
フレイザー  「いや、その逆だ。いいかレイ、迷ってパニクった人々はやみくもに歩き回り大抵は円を描く。挙句の果て死を迎える運命だ。飢えや渇きでね。だが、僕らは違う。冷静さを失っていない。そこがサバイバルの秘訣だ。生き抜くための知恵だ。??おかしな匂いがする。オイルだ。それに金属の焼けた臭い。」
レイ      「飛行機だよ。」
フレイザー  「また墜落事故か???すごい、偶然だなぁ!!」 

レイ      「俺たちの飛行機だよ!ばかやろ〜っ。」 

今回のツボですわ〜(笑) すごい偶然だな〜に大爆笑!そうそう飛行機事故なんかないっすよ〜
。「我々はパニックではない充分迷っちゃいないんだー」と自信たっぷり言った挙句目の前に自分たちの飛行機が〜・・・。
レイの思いっきり肩を落とした表情がいいなー。

この後、二人がハイジャッカーに攻撃されるんですが充分フレイザー変です。
「カナダ騎馬警察」って手を揚げて名乗ってどうすんのー(*_*) 危ないヨ君ィー







Ray: What are you complaining about... you want to trade?
荷物を背負ったディーフがキュィーンと鳴くシーン

レイ      「何、文句言ってんだ? 代わってもいいんだぞー」

フレイザーを担いだレイがディーフに向かって言うセリフなんですが面白すぎ〜 フレイザー背負ったら・・ぎゃーディーフがつぶれる〜(@_@)


Ray: Shh shh
Fraser: It's Beethoven and Shiller.
Ray: Shh.

どうでもいい場面なのにすっかりなりきって合唱モードになっているフレイザーの声がおかしい(^。^)
さすがハムレット舞台役者ポール・グロス声が伸びますよね〜。

二人が歌った、「I CAN'T GET OFF MY HORSE」はポールグロスのアレンジの曲 

レイとフレイザー第九を唄っているシーン

フレイザー      「ららららーららららーらぁー」
レイ          「しっー」
フレイザー      「ベートベンのシラーだぞぉ!」
レイ          「うるさぁいっ!」

なんでこんなときに「歓喜の歌」なんですか(笑) すっかりその気になって唄っているフレイザー、中断されて「ベートベンのシラーだ」って言い張ります。人に担いでもらって一体何考えてんだか・・・やっぱり変・・・


Fraser: Look you don't just leave a man in the wilderness and hope that he'll survive... they don't thank you for it.
Ray: I'm not going to leave you here.
Robert: If they survive.
Pop: All right if you're not going to do it, I'll do it for you.
Ray: Get away from me.
Fraser: I'm no where near you.
Ray: I'm not talking to you.
レイが川辺でゴムいかだを準備するシーン 二人のお父さんも出現

フレイザー      「一人だけ山の中に残して死んだらどうする?」
レイ          「残していかねーよ。」
ロバート        「すぐ助かる。」
レイパパ       「出来ないなら代わりにやってやる。」
レイ           「触らないでくれ。」
フレイザー      「何もしてない。」
レイ          「お前に言ってんじゃないっ!」

ここ会話もうぐちゃぐちゃですね〜。それぞれがお父さんと話しているからもう混乱しまくり・・・お互い誰と話しているかわからない状態・・・・。あーパパたち二人の友情に水ささんといて〜・・・この後いかだが開くには開いたんですが・・・もう可笑し過ぎ〜レイがんばれ〜♪

Trivia

どこで撮影したの?
カナダオンタリオ州のElora Gorgeというところで7日間かけて撮影したそうです。飛行機の操縦はもちろんプロがやったとのことです。
Camronでの撮影は本当に自然がいっぱいで気持ちよく、木々が紅葉し始めて美しくかったそうです。まだ雪は無かったけれど寒かったらしい。
(96 Pamela Wallin Live インタビュー番組より)

レイがアメリカ人とわかったのは?
飛行場のスティーブがレイに向かって「アメリカ人かね?」と言ったのはUSドル札を出したからですね。カナダのお札と色が違います。またすぐお金で物を言わすのがアメリカ人らしいのかもしれません。

フレイザーはシートベルトをしなかった
レイがシートベルトをしているに対して、フレイザーは敢えてしていません。

ホーガン(容疑者)が飛行機から飛び降りる前
意図的に『EXPLOSIVE RELEASE - EMERGENCY USE ONLY』のマークが映っています。ちなみにカットされたセリフにフレイザーの「He cut the engines」というセリフがあり容疑者がエンジンを止めて逃げてしまったことがわかります。


ポール・ハギスのコメント
このエピはほとんどコメディーだったからストーリーを練るにも展開するにも大変だったと思うよ。でもこのエピのポールとデヴィットは本当に光り輝いていたね。このエピがうまく取れたのもデクレクター, Richard Lewisの力が大きいんじゃないかな。

デヴィットとポールと比べるとポールの方が重くて大きいけれどデビットがポールを担ぐとき人の助けは要らなかったようだよ。でも長い時間の撮影で何回も撮ってデビッドは大変だっただろうね。(Nev .1999 newsgroup altvより)

スティーブって誰?
フレイザーが頭を打ってレイのことを時々「スティーブ」って呼んでいましたよね。特に誰ってわけでなくてただ混乱して適当な名前を呼んだだけらしいです。最初の飛行場のカウンターのおじさんの本名がスティーブです。彼はカナダのテレビ Red Green Showの超人気者(山のきこり役でトレードマークは格子のフランネルのシャツ)。カナダのファンは大ウケしたとか。発音はカナダ訛り(eh,やeitherをアイザーと発音しています)。

フレイザーの腕時計
フレイザーが落ちそうになったシーン、腕時計が右手から左手に変ります。

フレイザーが遊んでいたトランプゲーム
ソリティアです(笑)

レイのお父さん
「恋におちたフレイザー」でも出没。ちなみにお父さんは1989年に亡くなっており、DSの小道具によると自動車事故が原因。(W&Eさん、レイのページ).

レイパパがキャンプをすっぽかした日
次のセリフがカットされています。うーかわいそうなレイ!
RAY: I've been there hours, still he doesn't come home. So I go down to Fanelli's and sneak up to the window. There's my dad, playing pool. He sees me and says "Hey, there's my son, Ray. Look, you wet yourself". "Can't you do anything right?". I looked down I was soaked from sitting on the ground in the tent. They all laughed. レイがお父さんのいるビリヤード場まで行ったときのことが語られています。
日本語版だとわかりにくいのですが、レイが何時間も待った挙句パパは来ず、それから雨が降ったことになります。

ピニャータとは?

【Kさんの記事を引用させていただきます】
Fraser: Well statistically, over 90% of all light aircraft fatalities occur during takeoff and landing.
統計では飛行機事故の90パーセント以上が離陸と着陸の時に集中している。

Ray: Hey, look, I am not going to be guest of honor at a human pinata party in the Baja
よしてくれ、それって着陸の自信は無いってことじゃねーのか?

ピニャータというのは、何かのお祝いの折に、中にお菓子を詰めたくす玉人形を吊り下げて、目隠ししたまま棒でバシバシ激しく叩き割り(空中スイカ割りみたいな感じ?)、バラバラ落ちてきたお菓子を皆で争ってゲットする、という、そのくすだま人形のこと。
メキシコ(中南米)の文化らしい。

つまりレイは「バハのお祭りに不時着してバシバシ(叩き殺されるほど)殴られる人形がわりのゲストの栄誉は受けたくない、」と言っていたのか・・・。
いや前のフレイザーのセリフを受けてると考えると、単に「叩き壊されたピニャータみたいに(悲惨な死体に)なりたくない」という意味か。

わざわざ「バハ」と特定するのは、レイはピニャータパーティを見にバハまで言った事があるのか?
(メキシコ文化が伝わったアメリカでも子供のお誕生日にやることが結構あるらしい。
イタリアにもマルコポーロが伝承したピニャータの習慣があるような解説が某サイトにありました。)

- Kさんありがとうございます -

バノックが食べたい → ブログ
                                        

勝手な感想


それにしてもフレイザーのぷっつんぶり・・・・日頃凛々しくかっこいいフレイザーが好きな私にとっては目を覆いたくなるようなハチャメチャな彼でした。暇さえあれば転んでるし・・・・本当にバカにならないか心配でしたわ(^^;)もしかして彼の本能が丸出しになっていたのかなーレイに好き勝手言っていましたよね。第2シーズンはフレイザーの意外性を出すのがウリだそうですから、それが極端に描かれていたような気がします。

もしフレイザーが正常ならものの15分で犯人も捕まえてめでたしめでたし♪なのにそうでないところが面白かったですよねーレイが変になっちゃうフレイザーを見つめていてどんどん不安になっていくのが伝わってきました。レイってばすっごく不安でディーフにまで話し掛けて助けを求めていましたものね。 でもフレイザーを見捨てずに面倒を見ているのがとってもステキでした。

このエピはコメディーな点も見所ですが二人の友情が深まっていったのもポイントだと思います。
お互いの両親や子供時代の話をしたり、父の煽りに負けずパートナーをかばう姿が美しかったですね。フレイザーという人をとおして自然という新しい世界を知ったレイ、彼にとってフレイザーは父親同様人生に影響を与えた人物のようです。

銃器に頼らず自然の武器で犯人をしとめたレイ、本当に嬉しそうでしたね。最後は恒例行事にしたいほど山が好きになってしまって・・・・。  

                                                                  

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