Free Willie 「ちびっこギャング」第3話 (writer: Kathy Slevin,Paul Haggis )

 このエピの見所はずばり 「金網をジャンプしてよじ登るディーフ」でしょう。(笑) ディーフィー、ウルトラ技です。
では、ディーフは置いといて・・このエピはフレイザーがシカゴの生活を始める第一歩。フレイザーのやさしい性格や優れた能力を見ることができます。
レイとのコンビも抜群 息ぴったり〜♪ もういきなり Best パートナー状態です。

Episode Guide

 ある日の夕方、証券会社に3人の強盗が押し入った。彼らは金庫から無記名債券だけを手際よく盗んで逃走する。
その事件のあった次の日フレイザーのアパート探しにレイが付き合うと、ひったくりの現場に遭遇。フレイザーは犯人の少年ウィリーを捕まえるが、注意だけで釈放する。ところがウィリーから没収した銃が証券会社強盗で使われたものとわかり、ウィリーは容疑者となる。銃はひったくったカバンに入っていたと主張するウィリーを誰もが疑うが、フレイザーだけは信じる。聞き込みを行った結果、証券会社ハムリンの一言でハムリンも共犯者だと判明。フレイザーたちは盗まれた債券の行方はメールサービスを使って外に持ち出されたことを突き止める。
 
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このエピの題名は1993 年の映画 "Free Willy”から来たようです。この主人公の少年も母親がいないようです。また freewheeling(自由奔放な) という単語に掛けたのかも?
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Character Sketch

ディーフェンベーカー
Dief Go! の一言で金網をも登る スーパー追跡犬! 
すごい!CGかああ?とのけぞるほどのすばらしいジャンプ力。もしかしてDSの中で一番すごいシーンかも。(笑)
耳が聞こえないのでフレイザーの唇を読む。       
リブの後部座席はディーフの指定席。レイのむちゃくちゃな運転で振り落とされないかいつも心配。

☆フレイザー
*礼儀正しく、必要以上に丁寧。27分署では一歩下がって話を聞きます。     帽子を手に抱えてちょこんと後ろに立っています。
*モテる。       27分署の女性に最初からモテまくり。イレーンは見とれていました。
*弱者に優しい 子供、年配者、ホームレスにも敬意を払って優しく接する。差別はしない。  
*人の名前を覚えて仲良くしようとする  「少しの努力で近所付き合いができる。」It only takes a little extra effort to be a good neighbor, .は名言です。
*帽子にカナダドルを入れていてそれしか持っていない。 
アメリカドルが必要になるとすぐレイ〜♪とレイを呼ぶ。
*子供フレイザーは下着にお財布を縛り付けていた。小さかったので下着が長かったそうな・・・・びろーんと下着にお財布をくっつけている子供フレイザーちゃん.想像するだけでかーいい

☆レイ
刑事仲間と上手くいっていない。今までの仕事ぶりを仲間にバカにされている。    ヒューイ刑事たちとは犬猿の仲・・・・・(^_^;)
*ウェルシュ警部補に今度ダメだったらクビだと言われている 
かなりダメ刑事だった感じ。
*ちょっと短気 声が大きい。
*服装が派手。小指に指輪までしている。
*Pilotから車が変わった。1971BuickRviera

☆ヒューイ ルイス
ヒューイ・・・結婚指輪をはめている。 ルイス・・・ルーイと呼ばれてしまって不快?    

☆イレーン
イレーン、フレイザーに一目ぼれ?フレイザーもイレーンを見てドキドキしている感じ。いい雰囲気だったのになぁ・・・・


Quote

 気になるシーンの引用です。     (今回はたくさん)

Fraser: I'll be right up sir. Ray Ray Ray
Ray: What?
Fraser: Is my lanyard straight?
Ray: He's a slum lord.


原語では紐のことをランヤード(拳銃に繋がっている紐)と呼んでいます。
.

アパートの階段

フレイザー  「すぐ行きます。 レイレイレイ。」
レイ 「何?」
フレイザー  「紐 曲がってない?」

レイ 「どうでもいいだろぉ!」

フレイザーの几帳面なところが良く出ています。ちょっと緊張したりしてかわいい。

Ray: Does the word 'incarcerate' mean anything to you?
Fraser:
Well it's from the medieval Latin, 'incarcerate . . .
Ray:
Medieval Latin? You let a perp go and you're giving me Medieval Latin?
Fraser:
Actually, perpetrator is also Latin, from perpetrate . . .
Ray:
Shut up, okay? Just shut up.

フレイザー
'incarcerateは中世ラテン語から来て・・・」
レイ「中世ラテン語?犯人逃しておいて俺には中世ラテン語かよ。」
フレイザー「perpもラテン語で perpetrateから来ていて・・」




ウィリーを逃がした後、二人の車の中の会話

レイ「カナダでは投獄するって言葉はないのかよ」
フレイザー「もちろんある。犯罪者を監獄に入れるて意味だ。」
レイ「シカゴでも同じ。悪いことをしたら投獄するのが俺たちの仕事だ」
フレイザー「ただ投獄するっていうのは少し堅苦しくないかな?」
レイ「うるせー黙ってろ」


もうこの頃からどうでもいいことをグダグダ言うフレイザーが出て来ています。もの知りフレイザーのはじまりはじまり・・・・



Willie: Well anyway, she goes down this alley and there's no one around, and her bag is just hanging there, so I grab it and took off. I get away, find the gun in the bag, end of story.
Ray: 'Fraid not Tolstoy. You see, you happen to steal a bag that happens to have a gun in it

レイ「そうは思えねえな。トルストイさんよぉ・・・・」
レイはウィリーの話を作り話だと思ってロシアの小説家トルストイと呼んだのでした。


ウィリーにどうやって銃を見つけたか取調べしているシーン

ウィリー   「ミシガン通りから女の人が出てきたのが見えた。その人は路地に入って行ったし誰もいなかった。バッグが目の前に下がってた。だからひったくって逃げた。そうしたら中に銃が入っていた。それだけだ。」

レイ「そんなバカな話がありか。たまたま盗んだカバンに銃が入っていてたまたま事件で使った銃だったのか。」

ここでウィリーはサンドイッチを食べています。フレイザーがヒューゴにもらったものを自分は食べないでウィリーにあげたんですよね。やさしい〜♪

Willie: Satisfied?
Fraser: Couldn't have done better myself
Willie: Wow. So I took out the trash, washed the walls and made the bed eight thousand times. What's next. Maneuvers?
Fraser: Here.
Willie: For what?
Fraser: You earned it.


ウィリーをベッドに寝かせ、自分は寝袋で寝るフレイザーがいいわぁ。ウィリーに盗みではなく働いてお金がもらえることを教えています。

ウィリーを部屋に泊めるシーン

ウィリー   「これでいい?」
フレイザー「僕よりずっと上手い。」
ウィリー   「ごみを捨てたり壁を拭いたり他にもいろいろやりたいけど今度は何?曲芸かい?」
フレイザー「ほら。」
ウィリー   「何で?」
フレイザー「バイト代。」

フレイザーの子供好きのところや優しいところが出ているシーンで好きです。ポールグロスの唇をなめるクセが出ています。
DSではよくカナダのお札の話が出てきてここでも「Why is this money pink?」  とウィリーが聞いています。ピンクのお札というと$10 かな?
(830円くらい as of May 2002)



Welsh: Would five o'clock be enough time to clear out your desk? I mean I don't want to rush you but uh we could use that space for actual police work.
Ray: Five o'clock would be--
Fraser: Rush hour.
Ray: Uh, he's just now picking these things up sir.
Fraser: It has nothing to do with rush hour.
Ray: No it just gives me enough time to pack.
.
ウェルシュ警部補のセリフ「急がせる」という意味「rush」からラッシュアワーがひらめいたフレイザー。
この後二人でビデオを見てハムリンは債券を持ち出すのにキャリアサービスを利用したということが判明します。その時「It'd simple」とフレイザー。吹き替えでは「考えたな」となっていますが小山さんの声が妙にカッコいいです。


ウィリーに逃げられた後 ウェルシュ警部補の部屋

ウェルシュ   「5時までに机の中を片付けられるか?せかすわけではないがあの机を次に使う予定があるんだよ。
レイ   「はい5時なら・・」
フレイザー「ラッシュアワー!」
レイ   「すみません覚えたての言葉なんで。 

フレイザー「ラッシュアワーとは関係ない。」
レイ   「そうだ俺がやめる時間だ。」

レイが仕事ができなくて(ヒューイのセリフからすると1つも解決できていない)のでウェルシュ警部補がもうやめるように・・・と言われています。

レイのスカイブルーのスーツが素敵☆ で、でも刑事にしてははっでー。


Morgan: Show me the gun!
Fraser: Well, we'd have to go back to my office. I do have this knife.
Ray: Oh, that's good Benny. Threaten her with camping utensils.
Fraser: Can't afford to bluff Ray. She's already shot one person.
(はったりは通用しないよ、レイ。彼女はもう一人撃っている。)

エピの最初を見直すと確かにモーガンは人を撃っているんですよね。それだけ怖い相手なのに・・フレイザーったら。
Morgan: Drop it on the floor-drop it. The belt too.

レイのクビにモーガンが銃を当てているシーン

モーガン   「銃を見せろ。」
フレイザー「領事館に戻ればある。ナイフは持っている。」
レイ   「まさかキャンプ道具で脅そうってか?」
フレイザー「レイ子供だましが通用する相手じゃないよ。」
モーガン   「ナイフを捨てろ。ベルトも。」

「領事館に戻ればある」なんてフレイザーっ! 戻って取りに行ってどうするよ。(笑) この後、帽子を撃たれたフレイザーのショックぷりが面白かったです。命の帽子ですものね〜。  それにしても・・・フレイザー、いつもお金のためならレイの命を平気で危険にさらすような・・・・(^_^;)

Trivia

ダルグッドさんとの食事はどうなった?
レイとウィリーのセリフ、服装からすると、ウィリーがフレイザーのアパートに泊まるところまでが1日目となります。
ウィリーのアパートの時計を見ると6時半・・・・ということはダルウッドさんに呼ばれたディナーの約束の6時にはフレイザーは行っていないことになるのです。
フレイザーすっぽかした?それとも日時を変えたのかな?

フレイザーの家具のなぞ
フレイザーのアパートには最初何もありませんでした。でもその夜にはベッド、テーブル、簾、ランプ、衣装ダンス、アイロン、ポット、椅子がお目見え。早い!

カナダ領事館 靴磨きおじさんのシーン 

フレイザーの制服が一瞬のうちに変わります。紐なしから紐ありへ・・・。ちなみに靴磨きおじさんは「Some like it Redもう一度君のために」のエピでレイのロレンツォ叔父さん役で登場しています。

女強盗モーガン
「Vault 知恵に勝る・・」でまた出てくるあの女強盗です。Vaultのときも 同じ赤いスニーカーでした。フレイザーは憶えていて反応したんです。スゴイ記憶力・・・。ちなみにこのエピではウィリーがモーガンと同じように赤スニーカーとジーンズでした。

窓ガラス?
リヴの窓ガラス・・・確か割られたはずなのに何故かすぐ元に戻っている?

トロントクィーンズパーク
馬車でレイ・フレイザーが爆走するシーンです。 トロントの日比谷公園みたいなもんでしょうか。芝生が整備されていて綺麗でした。デブりすがときどきたあーっと出てきてびっくり。

フレイザーのお決まりパターンのセリフ
Thank you kindly, Permission to speak freely, sir? これはすごく丁寧な響きでカナダ人もここまで丁寧に言う人はいないとか。

Heather Lockler
ウィリーの証言を元にモンタージュの似顔絵を作るシーンでレイが「テレビ番組の芸能人じゃないかー」みたいに言うところがあります。
「Heather Lockler」と言っていたので調べてみたら同名の芸能人がいました。 (確かにモンタージュの顔とそっくり。)


プロデューサー ポール・ハッジス
コミカルに描くのは本当に大変だったみたいです。犯人を捕まえるシーンではフレイザーが帽子を撃たれてしまいます。
このシーン、何回も取り直したそうで、ポール・グロスの方はすぐに理解してもデビッドの方は賛成ではなかったみたいです。
フレイザーがクレイジーに見えるからやめたほうがいいんじゃないかと主張し続けたとか。
でもホッジス自身もフレイザーはクレイジーだからいいの!と譲らなかったそうです。
命を心配するよりも帽子を心配するフレイザーに同調してしまうレイのセリフが気に入らないとデビッド。
結局その後も怒ってハッジスとしばらく話をしなかったそうです。デビッドは自分の役がまぬけな役として作り上げられるのではないかと思っていたようです。最初の頃はハッジスとデビッドはあまり上手くいっていなかったようですね。


とっても勝手な感想

フレイザー、パイロットの頃より随分、表情が柔らかくなっています。フレイザーってどんな人?というのが詰まっているエピでした。 DSらしい、まったりほっこり感あふれるエピで大・大・大好きです!!!


このエピではレイがどんなに今までダメで同僚とも上手くいっていないかが描かれていましたね。
やる気だけがからまわりして殻を抜け出せない様子が伺えます。今まで取調べでも脅し一辺倒だったレイにとって話を聞いて協力しながら捜査をすすめるフレイザーの姿勢は目新しかったにに違いありません。
ずっとパートナーがいなかったレイ、フレイザーが手綱をとって馬車で駆け巡るシーンはとても嬉しそうでしたね。
ペアで組む仕事の喜びを感じたのではないでしょうか。
でも、このシーン、ウィリーを一人にしたのはフレイザーなのでフレイザーのミスなんですよね。
それなのにレイは責めないんです。ここから二人の信頼関係がもうできているような気がしました。
最後の方親友とフレイザーに言われて嬉しそうなレイの表情がいいわぁ。

フレイザーがボロアパートに決めたのは領事館まで歩いて7分ということもありますが、やはり少しでも社会の役に立ちたくて・・・また弱い人々を守ってあげたいという気持だからじゃないかな・・といつも思います。
最初はフレイザーに冷たい住民もしだいに打ち解けていくんですよね。
アパートの落書きも後半のエピになると消えたりして、きっと彼がキレイにしたのかもしれません。
私がシーズン1/2が好きな理由のひとつはこの住民との交流なんですよね〜。

それにしてもウィリーがかわいい。またフレイザーがウィリー相手に眉毛をピョンと上げてじっと見るシーンもかわいいー。ディーフもかわいいしいろいろかわいいシーンがたくさんでした。

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