All the Queen's Horses「非道のテロリスト」第38話 (Teleplay By:Paul Gross)

 このエピの見所はずばり 「レイに抱えられながら橋から落ちるディーフ」でしょう。(笑) ディーフィー命がけです。
では、ディーフは置いといて・・スリル、アクション、友情、ロマンス、コメディ全て揃ったまさに dueSOUTH的なエピソード!
このエピ無くしてシーズン2は語れない?といってもいいほどです。32人揃った騎馬警官の騎馬姿はまさに壮観。さすがシーズン2人気エピです。

Episode Guide

 カナダ騎馬警官隊のミュージカルライドをシカゴで披露しようと32人の騎馬警官と32頭の馬が専用列車に乗り込んだ。その列車にサッチャー警部、フレイザー、バック・フロビシャー巡査部長そしてカメラクルーのメンバーが同行した。カメラクルーは実はボルト氏が率いるテロリストであり、途中、騎馬警官隊達をガスで眠らせ列車を乗っ取ってしまう。幸いにしてガスから逃れたサッチャー達は事件を解決しようと知恵を絞る。バックの旧友であるフレイザーの父も現れ列車を止めようとするが状況は悪化していくばかり。そんなときレイがディーフを連れ応援に駆けつける。なんとか無事に列車を止めることができたフレイザーは騎馬警官隊を引き連れ犯人逮捕に向かう。         → クリックすると大きくなります

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このエピの題名"All the Queen's Horses"はハンプティ・ダンプティの詩の中の一節、"All the king's horses and all the king's men"をモジった
ものらしいです。エリザベス女王が英国自治領時代のカナダに君臨していたことや、馬がたくさん出てくることから
つけられたとのこと(W&Eサイトより) 
ちなみにスタッフや俳優の間ではこのエピはtrain showと呼ばれていました。(RCWインタビューより)

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Character Sketch

ディーフェンベーカー picture
*首輪をつけられてほとんど飼い犬状態 レイとひょこひょこ歩く姿が散歩ちっくでかわいい。
*四駆に載せられ車酔い寸前  あのときの後姿がなんともケナゲ
*扇風機を発見し事件解決に大いに貢献  「ディーフ」の「ワンっ」の一声が・・・・ほとんど犬だったわ(笑)
*メグとフレイザーのラブラブ乗馬にやきもち?を焼く 泣くなディーフ・・・「続きはしないって・・・」by Ray

☆フレイザー picture
*ギターの弾き語りを披露     ポール作詞・作曲のRide Foreverを歌います。ポールはギターもプロなんです。
*アマゾンの奥地の樹木にも詳しい      他にも香水や人間の消化分泌物についての知識も相当なものらしい。
もちろん乗馬もOK           騎馬している姿に感動。〜ををを・・まさに邦題どおり「騎馬警官」だわっ

☆レイ picture
警官なのに博打やってるし・・・ 思いっきりお金賭けていいのん?
*ディーフを抱えての飛び降りジャンプ   
予告編でこのシーンを見たときには何事かと思いましたわ(汗)
*給料はまーまーだと思っている 
 

Quote

 気になるシーンの引用です。     (今回は5つ)

Buck: Did they issue you with one of these yet?
Fraser: Not yet, Sir no.
Buck: You're young. In a few years that steel blade that you took in your leg will start acting up, just like it did with me.

issue with は"〜を分配する" という意味になります。よってバックが手を挙げて合図した杖のことを指しているようです。またバックが辛そうに杖を拾う仕草からも足の状態が悪いみたいですね。シーズン1でバックもフレイザーも同じ犯人にナイフで足をナイフで刺されて重傷を負ってしまったというエピ(Manhunt 17年目の復讐)についての会話です。



Buck: The board introduced me to a real eye opener the other night. Night moose hock, rolled in wild boar tongue covered with gorgonzola cheese.



バックフロビシャーとフレイザーの列車に乗り込む前の会話

B  ベントン 馬に乗るお許しはまだ出ないのか?」
F   「
残念ながらまだ。」
B  「そうか、君は若い。数年もすれば足に入った鋼鉄ブレードもしっかりなじんでくるって。わしみたいにな。」

My解釈: バック 「これ(杖)はおまえには配られたか?」
フレイザー:「いいえ。まだ 配られていません。」

バック「おまえはまだ若いからいいが、何年もたつと足に入った鋼鉄ブレードが悪化し始めるもんだよ。わしみたいにな。」


(おならブー) 略

バック 「この間、目からウロコもんの料理を若いもんから教わったよ。
ムースのかかと肉をいのししの舌で巻きゴルゴンゾーラチーズでくるむ。」

一見なんでもない会話なんですが、すっごく重要な伏線でした!!
バックーはこの妙な料理のおかげでガス中毒から逃れたのです!
またこの料理でかなりおなかを壊しているようです。 詳しくはTrivia参照。


Fraser: We have a problem Sir. I believe the men have all been gassed.
Buck: Oh my god.
Fraser: Yes and further more, it's my belief that this train is no longer under our control.
Buck: It's worse than I thought.
Fraser: Yes Sir and I thought it prudent to inform you.
Buck: Inform me? I've been living with it for a week.
Fraser: I'm sorry Sir, but I can't see how this relates to the terrorists.
Buck: Neither can I.
Fraser: It is my belief that this train has been taken over by terrorists and that they have gassed the men into a stupor.
Buck: Oh well that's a relief.
Fraser:That's a relief?

原語の方では、フロビシャーはずっと自分のガスのせいで騎馬警官たちが気絶してしまったと思い込んでいるんです。
よって、フレイザーとの会話が微妙にずれていておかしいです。
それで、原因が自分ではなくてテロリストだと思って安心したのです。
「よかった」発言にフレイザー????です。
なんともノンキだよ、バック巡査部長〜。


ポールの最後の「プロジェクト」
という力のこもった声にも爆笑・・・・


バック・フロビシャーとフレイザー 便器越しの会話

F  「問題が起きました。警官は全員、ガスをかがされたようです。」
B  「わしじゃないぞ。」
F  「わかっています。この列車は撮影クルーに扮した一団に乗っ取られました。」
B  「屁より悪い。」
F  「はい。だからこうしてお伝えに来ました。」
B  「まて、ベントン すると連中は何ものだ。」
F  「まだ正体はわかりませんがなんらかのテロ組織かと。」
B  「そりゃ大ごとだ。」
F  「はい、今のところ毒ガスでやられていないのは自分とあなたそれにサッチャー警部の3人だけなんです。」
B  「そいつは心強い。」
F  「本心ですか?」

My解釈: 
F 「問題が起きました。警官は全員、ガスをかがされたようです。」
B 「なんてことだ。」

F 「自分の見解によるとこの列車はもはや制御不能です。」

B 「思ったより悪いことになった。」
F 「だからこうやってお伝えに来ました。」
B 「伝えに来た?わしゃこの状態でずっといるんだよ。」
F 「は?すみません・・・仰っている意味がわかりません。それとテロリストとどういう関係があるのですか?」
B 「は?俺もそんなことわからんよ。何言ってんだおまえ。」
F 「私の見解ではこの列車はテロリストに乗っ取られ、彼らが騎馬警官達にガスを嗅がせて昏睡状態にしてしまったようです。」
B 「なーんだ。よかった。」 (自分のガスじゃないので)
F 「はっ? よかった・・・ですか?」



それにしてもフレイザー・・・・なんつーところからあーた顔を出すのよ〜。
真面目な顔で話しているのが笑える〜。
こんなばかげた行動のフレイザーに声をあててらっしゃる小山さん、笑ってしまわなかったのでしょうか・・・・小山さんの差し迫ったお声がよけい笑いを誘います。アクションモードでステキ!





Ray: You got a way to track these trains, some kinda grid or computer or something?
Station Man: Oh sure, they gave me a computer but it's a useless piece of junk. Nothing on it but fish, little fish swimming around
Ray: Yeah they call that a screen saver
Station Man: You some kind of expert?






鉄道係のおじちゃんをレイが訪ねるシーン

レイ    「列車の現在位置を知る手はないのか?コンピューターかなんとか。」
おじちゃん「おーコンピューターならいちおう配られたがな。
役立たずのガラクタだ。魚しか映らんよ。魚が泳いでいるだけだ。」
レイ    「こりゃスクリーンセーバーっつうんだよ。」
おじちゃん「あんた専門家かね。」

ここ個人的に大ウケしてしまいました。魚が泳いでいるというおじちゃんのジェスチャーもナイス。「あんた専門家かね」で思いっきり吹きました(^o^)





Fraser: Dead, no Ma'am.
Thatcher: How did you?
Fraser: That's not important, what is important...
Thatcher: Not important, I grieved for you.
Fraser: You did?
Thatcher: Briefly.
Fraser: Understood, Red suits you.

出ました。最重要ライン Red suits you!!
こんなところで出ているとは!
「懲りない悪党」でも出てくるフレイザーの愛情表現です。メグを愛しいと思うとき出てくるセリフなのかもしれませんね。


生きて帰ってきたフレイザーをサッチャーが見つけて

フレイザー 「死んだと?いや。」
サッチャー 「でもどうやって?」
フレイザー 「そんなことより大事なことは…」
サッチャー 「そんなことですって?人を泣かせておいて。」
フレイザー 「ホントに?」
サッチャー 「ショックだった。」
フレイザー 「すみません。ご心配おかけしました。」

直訳 フレイザー 「わかりました。赤が良くお似合いですね。」





Ray: I know big fella, but there are times between men and women when things grow... feelings... enough said..

このセリフ、このエピの中では三回出てきます。
1回目 はサッチャーをバックが慰めるとき
2回目 はフレイザーをバックが慰めるとき
3回目 はディーフをレイが慰めるとき

それぞれ微妙に when のあとのセリフが違います。
things come up
things arise
things grow


このセリフ、意味の取り方が二通りあって一つ目は「女と男の間というものは・・・・互いに気持ちが惹かれるようになり・・・・まっ いっか。」
という意味。
二つ目は・・・・・whenのあとのセリフで鋭い方はおわかりになると思います・・・・とても恥かしくて書けません(笑) ポールってば(沈)
日本語版は健全版をとったのでしょう。
レイとディーフ 列車の屋根の上

レイ  「気持ちはわかるぜ。男と女の間にはそういうことがあるんだよ。焼くんじゃねーよ。続きやしないって。」


このコンビ、橋から電車に飛び降りるというとっても危険な行為をしましたよね。そして爆弾の仕掛けられている列車に乗るのですからたいした勇気です。
なのに・・・・なんか報われていない・・・・。
元の脚本によると レイが「俺の親友なんだ。ムチャはしない。」と言いながらヘリコプターに乗るんです〜レイったら、泣かせるわ〜。

それにしても ディーフ&レイ どうやってこの屋根に登ったんでしょうね〜。


Trivia

バック・フロビシャーは何故毒ガスにやられなかったの?,
実は便器越しの会話でこんなフレイザーとバックの会話があったのです。(Revised Pink版の脚本より)
バック   「なんで、わしは ガスにやられなかったのだ?」
フレイザー「私の推測によるとムースのかかと肉の高蛋白物質とゴルゴンゾーラチーズのハイ濃度の酸が混合して免疫物質を作り出したのではないかと・・・・」
よってバックは無事だったわけです。

フレイザーが用意されたメモを読み上げているとき、急にボルト本人が読み始めたのは何故?
身代金を要求するメモ、最初はフレイザーが読みますよね。しかし途中でこの文の文法の間違いに気がつき、間違っているから読めないと言い出すのです。それでボルト自身が読んだのでした。ここでは このあと「おまえの友人を選んで(身代金を持ってくる役に)楽しかろう。」というボルトのセリフもありました(Revised Pink版 の脚本より)

マジカルショットとは?
目をつぶって撃つことです。

レイ、フレイザーパパを一瞬見る
電車が無事に止まった後、フレイザーが馬に鞍を置きに行きます。そのときパパが出てきて話すのですが、レイってば一瞬パパの方を見ているような気がします。    レイ・・・実は見えていたの?(笑)

便器のシーンはポールがレスリー・ニールセン(バック役)のために書きました
ポールがニューヨークに広報活動に行ったとき、ばったりレスリーに会いました。それで彼にこのエピへの出演依頼をしたそうです。
彼らはすっかり意気投合し、ポールはレストランでこの便器の会話の構想をねったとか。(CBCインタビュー・コンパニオンBOOKより)

列車の屋根のシーンはスタントなし
とても危険なシーンなのにCamilla(サッチャー役)もPaulも自分でやると言ってきかなかったようです。列車からフレイザーが落ちるシーンのみスタントだそうです。(コンパニオンBOOKより)

ミュージカル・ライドって何? 詳しくはこちら         Ride Foreverの歌詞

      

勝手な感想

騎馬警官がいっせいに馬に乗って草原を駆け抜ける姿は壮観でしたね〜。槍を持ったパフォーマンスも息を飲む美しさでした。ウエルシュ警部補ではないですが・・・うっとりしてしまいました。 あと 嬉しかったのが・・・・

わーい! FBIのフォードさんにまた会えました〜。今度はフレイザー達の乗った列車を非情にも爆破ですか?!「非情なFBI」ですわ。でも、やっぱりヌけているんですよね〜そのヌケっぷりがこのエピの続編「懲りない悪党」でより明らかにされています!

フォードさんはさておきほんと面白かったですね〜スリルもあるのにところどころ漫才みたいな会話がちりばめられていて。特にバックフロビシャーとフレイザーパパの会話。まるでレイとフレイザーのよう。

ところでどうしてバックにフレイザーパパが見えたのでしょう?・・・・やっぱり彼に対して思い残すことがあったからだではないでしょうか。 一人の女性をめぐって争った仲。それでパパのほうが彼女のハートをものにしたわけですからねぇ・・その射撃シーン・・・・たまたまパパの方が勝ってしまったのではないかしら?それを言いたくてバックに会いに来たような気がします。

フレイザー&サッチャー・・・・いい感じでしたね〜
列車の屋根はとても綺麗なシーンでした。
カメラのアングルがロマンチックでしたよね。
いまいち何故フレイザーがサッチャーに惹かれたのか明白にわらなかったのですが・・・・赤の制服に着替えたメグを見たときに「はっ」となったフレイザーの表情や Red suits you というセリフからも制服を着た彼女にぐーんと惹かれていったのは間違いない感じです。
あくまでも私見なのですが・・・・
サッチャーを傷つけてしまった発言のあと・・・彼はちょっと後悔してしまい・・・・彼女の本音を聞いて・・・愛しくなって・・慰めるような・・・同情のような・・・・うーん・・・とにかく好きになってしまったと思います。
列車の上のフレイザーのセリフ「あなたにはハートがある。」の小山さんのお声にクラっっ。

そのあと離れ離れになったときのフレイザーの悲しそうなブルーの瞳が・・・・恋した男性の瞳になっていましたよね。
(Mさんのお言葉をお借りしました) このエピではフレイザーの瞳のブルー度が高かったような気がします。(*^^*)

レイはレイで友人として努力していましたよね〜。フレイザーを思う表情にしびれましたわ〜。
このエピ、レイのアップも多く、クールでした。
レイに協力する カーマニアのおっちゃんもいい味だしていましたよねー♪
レイとディーフ、実はすごくいいコンビな感じがしました。友達みたいで・・・・フレイザーを思いやっていて・・・

ということで全然、感想はまとまりませんがポールの脚本はよくできていたと思います。

(あっどうでもいいことなのですが・・・フレイザー・・・サッチャーとkissする前に手を洗ったのでしょうか?
便器につっこんでた手・・・・・)

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